
ヴィンテージ・ロジャースの最高峰(最高級)スネアがこのウッド・シェルのダイナソニックです。
特にアメリカ、オハイオ州クリーヴランドで製造された所謂“黄金期”(1965年まで)のものは、
特に完成度が高いという認識で、人気も高いですね。
これは、シリアル番号からクリーヴランドの最終期である1965年製造のダイナソニックだと思われます。
シェルは、オール・メイプルの5プライ+5プライ・レインフォースメントで、
パワートーンやタワー・モデル、ルクソールなどのシェル内面シルバー塗装とは違って、ナチュラル塗装になっています。
それゆえに特に良質なメイプルを選んで使っていたという話ですが、なるほど、納得の美しい木目です。
ダイナソニックのスネア・システムは、スナッピーを縦に引っ張ることなく裏ヘッドへのテンションを可変できるのが大きな利点で、
素晴らしい鳴りとスネア(スナッピー)サウンドを高次元で両立させているのがポイントです。
叩いてみれば納得!
他では得られないサウンドを実感できると思います。
例えばジョン・コルトレーン・カルテット時代のエルヴィン・ジョーンズがルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオで、
グレッチのバップ・キットにこのダイナソニック・スネアを組み合わせてプレイしている写真を見たことがあります
(ビーバーテール・ラグ、10テンション、ロジャースならではのラップとスウィヴォマチック・ストレイナーから判断しました!)。
スティックの細かいロールも、ブラシのタップ&スウィープも、このダイナソニックだと一段上の演奏ができるような気がします。
10テンションゆえのチューニングの多彩さ、それによるサウンドメイクの幅広さも特筆もの。
まさに名器中の名器ですね!
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