Ludwig '62 Oyste Blue Peal 14X5.5

Ludwig '78 Black Beauty Supra Phonic No.416 14x5


     
   
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       

小宮試奏レポート

1970年代後期(正確には1977年〜79年が有力)のわずかな期間にのみ製造された“70sラディックのブラック・ビューティー”は、
当時、スタンダードなスープラフォニック(スーパー・センシティヴ)に比べて高額だったため、人気がなかったそうです。
そのためもあって製造終了となり、短命に終わったわけですが、
その評価が一変したのは、80年代後半に西海岸のスタジオ・シーンを席巻していたTOTOのドラマー、
ジェフ・ポーカロが愛用しているという事実が知れ渡ったのがきっかけです。

そこから「このスネアは凄いぞ!」と噂が広まっていったという経緯があります。
そのジェフが使い倒していたのが、この深さ5インチのスープラフォニック、ブラック・ビューティー、416です。

 この個体、70sブラック・ビューティーの製造年の中でも中期くらいでしょうか。
絶品のブラス・シェルに施されたブラック・ニッケル・メッキの具合(濃度)がしっかりと安定しています。

そのルックス通り、サウンドも抜群です。
ブラック・ビューティーらしい、余計な高倍音のみが制御された太い音像は、
スネア・ドラムとしてのトータルでパーフェクトに近い音域を誇っています。
単に上から下までしっかりあるというだけでなく、高音域までもが太く、
ラディックの特徴を備えながらも、塊として鳴ってくれる。
とにかくレンジが広い。
ミディアム・ピッチあたりでの万能感は言わずもがな、
ロー・ピッチでも暴れず太く、ハイ・ピッチでもまったく痩せることがない……
これは凄いですね。

かつて私も所有し、これまで何度も試奏してきた5インチの70sブラック・ビューティーの中でも超当たり!の逸品だと思います。
すべてのパーツ類、スナッピーもオリジナルで、テンション・ボルトの動きもウルトラ・スムース、素晴らしいコンディションです。
私の感覚では、ほぼ新品ですよ。