Ludwig '62 Oyste Blue Peal 14X5.5

Ludwig '70s Black Beauty Supraphonic No.417


     
   
   
   
   
   
   
   
       
       

小宮試奏レポート

“今のライヴ/レコーディングで使える”上に、
常に“絶品の無二なるサウンドを提供してくれる”スネア・ドラムとして、
おそらく世界で一番人気があると思われるヴィンテージ・ドラムが、
1970年代後半にごく少数だけ製造されたラディック・ブラック・ビューティーです。

そしてその個性を最大に発揮できるのが、この深さ6.5"の(スナッピー内面当たりの)スープラフォニック417だと思います。
ご存知のように、深さ5"の416がスタンダードであり、どんな音楽でも使えるポテンシャルは高いのかもしれません。
ただ417は、ラディックらしいヌケの良さに加わるブラック・ニッケル・ブラス・シェルならではの
鳴りの太さ、深さ、硬さ(やわらかさでもある)が、そのトーンの中に色濃く滲み出ているというか、
もう音色がそのものというか、70年代のブラック・ビューティーでしか出せない個性がものすごく“濃い”んです。

本器はシリアル番号が16xxxxxですから、70年代ブラック・ビューティー最初期の製造で、
ブラック・メッキの色合いも薄めですが、軽さはなく、しっかりと重い個体だと思います。
もちろん上記の“個性”もしっかりと“濃い”ですよ!

軽いタッチでも繊細に鳴ってくれて、もちろんヘヴィなショットではこれでもか!と響き渡る、
すべてのタッチでものすごい反応の良さ。
この鳴り方は、例えば歴史を創った極上の管楽器などにも通じる美しさを想像してしまいますね。
しかも上下のヘッド、スナッピー、ボルトやワッシャー、すべてがオリジナルという、
本当に信じられない状態の良さ。

個人的に、本器からはこの時代の1.6mmのスティール・フープのサウンドの素晴らしさを改めて教えてもらいましたね。
完璧な“楽器”です。