Ludwig '62 Oyste Blue Peal 14X5.5

Ludwig'64 Supra Phonic No.400 with Brass Hoops


     
   
       
       
       
       

小宮試奏レポート

1964年製造のラディックのスープラフォニック400です。
たいへん人気の高い、インナー・マフラー(内蔵ミュート)のフェルトが赤色=いわゆる“赤フェルト”が装備されています。
当然、フェルトの色で高い人気を誇っているわけではなく、
“リンゴ・スターのジャズ・フェスティバル”しかり、
このフェルトがついている時期のラディック・ドラムスが、歴史に残る素晴らしいサウンドを奏でてくれているためです。

本器は、ヘッド以外はフル・オリジナルというお宝状態で、
2ndジェネレーションの“ブラス・フープ”が装着されています。

メッキによる個体差も含めて、大まかに、
1stジェネレーションが2.0〜2.3mm厚、
2ndジェネレーションが2.0〜2.2mm厚、
3rdジェネレーションが1.6〜1.8mm厚といった具合で、
さらに同じプレスのトリプル・フランジでも、それぞれ形状が微妙に違います。

そして、1stはほとんどがブラス製、
2ndはブラス製とスティール製が混在ですがスティールが多め、
3rdはほとんどがスティール製でごく稀にブラス製が存在するといったところでしょうか。

そのうちのどれが装着されているかで、サウンドが変わってきますが、
すべてに共通する“400サウンド”がしっかり存在するところも“ラディック・マジック”なんです。

 この個体は、2ndのブラスと、クローム・メッキされたアルミ合金、
後に“ラディアロイ”(LUDIALOY)と呼ばれるシェルとのマッチングがとにかく抜群ですね。

オープンさもあり、ブラス・フープの締まりと柔らかさ、すべてが一体となって発音してくれます。
ダイナミクスの追従性も凄いですよ。ご機嫌です。

オリジナルの18本、メタルエンド・スナッピーの鳴りが常に美しいんです。
どんな音楽にも完璧にマッチする魅惑の音色ですね。
コンディションも抜群です。