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オーストラリアのメーカー、ブレイディのブロック・スネアは、
古くはジェフ・ポーカロが愛用、近年でもスティーヴ・ジョーダンの激ヌケ・スネアとして有名ですね。
2000年代には結構日本にも入っていましたが、メーカー自体がなくなってしまったようで、
今では希少な楽器となっています。
ジャラという極めて硬質な木材のブロックで成形されるシェルのパワーが凄いんですが、
音色・感触には硬さや痛さがなく、塊感がしっかりと縦にヌケつつ、
オープンに響くというかなり万能な鳴り方がちょっと衝撃でした。
倍音がまた気持ちいいんですね。
このあたりが他の厚胴のスネアとの決定的な違いだと思います。
本器は、おそらくごく近年のモデルのようで、
ストレイナー・スイッチのオンでの選択肢が広いのが面白いです。
かなり強く張ってもちゃんとスナッピーが“喋ってくれる”のが素晴らしいですね。
ブレイディのジャラ・ブロック・スネアといえば、
12"の小口径のイメージが強く、
個人的にも一時期使っていたことがありますが、
この14"×6.5"のポテンシャルの高さには驚きましたね。
極めて音楽的なまろやかな音色で、
しかも強力に鳴り、抜けるという。
これはヴィンテージ・ドラムなのか?と聞かれればそこは疑問ですが、
素晴らしい楽器であることに間違いはないですね。
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