Ludwig '62 Oyste Blue Peal 14X5.5

A Zildjian Trans Stamp (1935-55) 20" Cymbal
2,142g


     
       
       
       
       

小宮試奏レポート

ライド・エリアをスティックのチップで一発、
エッジ付近をスティックのショルダーで一発、
たった2打だけで、このシンバルの音色に魅了されてしまいました。

20"で2,142gなので、ちょっと重め(厚め)かな?と、
試奏する前は思っていましたが(個人的に20"のベスト・ウェイトは1,900g台という感じです)、
いやいや全然、ベスト中のベストな一枚でした。

それは、トランス・スタンプ期(1939〜1955年)のAジルジャンの素材(合金)が柔らかい(最高!)というのもあるでしょう。
さらにカップは厚めで、そこからエッジに向かうに従って段々と薄くなっていっている(素晴らしい!)ため、
多彩なサウンドが出せるというのもあるでしょう。

ハンマリングはもちろん、レイジングも、すべてが職人の匠の手によるものということで、
その中でこういう最高のシンバルが生まれたということだと思います。

ちなみに、2023年に創業400年を記念して発売された「ジルジャン・ファミリー貯蔵の400枚」は、
すべてAのトランス・スタンプだったとのことです。
お宝=トランス・スタンプの証明でしょうね。

 とにかく音色が多彩です。
カップを叩くベル・サウンドは存在感たっぷりに美しくヌケます。
ライド・エリアに、ここまで音色のバリエーションがあるのが本当に驚きで、
タイトな「コツコツ」から、広がりを含む「ジンジン」まで、レガートの表現力の幅がもの凄いです。
クラッシュしたときの立ち上がりの速さと音域の広さもご機嫌ですね。

もうずっと叩いていたい、まさに音楽的な絶品シンバルです。
これは欲しくなりますよ!